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貸切バス安全性評価認定制度 失敗する要因ワースト3を解説します。

貸切バス安全性評価認定制度で失敗する要因は多々ありますが、その中でも圧倒的に多いのが、運行管理者の講習未受講、高齢運転者への適齢診断未受診、初任運転者や事故惹起運転者への特別教育内の実技時間の不足です。今回は、このワースト3についてどのような点に気を付ける必要があるか解説していきます。

1.運行管理者の講習受講について

圧倒的1位は、運行管理者の講習未受講です。特に、新たに選任した運行管理者の年度内受講義務を知らない方が非常に多く見られます。運行管理者の講習受講のタイミングをしっかりと理解し、適切な受講のスケジュール管理が必要です。

現在選任されている運行管理者

現在選任されている運行管理者は、国土交通大臣の認定を受けた講習を2年に1回受講しなければなりません。
まず、この2年はどのような基準で考えればいいかというと、最後に講習を受講した年度の翌々年度中に受ければいいということです。例えば2023年10月1日に一般講習を受講したのであれば、次回は2025年4月1日から2026年3月末日までに受講すればいいことになります。

新たに選任した運行管理者

新たに選任した運行管理者とは、当該事業者において初めて選任された者のことをいい、当該事業者において過去に運行管理者として選任されていた者や他の営業所で選任されていた者は、新たに選任した運行管理者に該当しません。ただし他の事業者において運行管理者として選任されていた者であっても当該事業所において運行管理者として選任されたことがなければ新たに選任した運行管理者となります。

講習受講時期
原則、選任された日以降の年度内に受講しなければなりません。例えば令和6年7月1日に選任された場合は、令和6年7月1日以降~翌年3月31日までに受講することになります。
※3月末に選任され、年度内に予定されていた講習が全て終了している場合等のやむを得ない理由がある場合を除く。

2.適齢診断の受診について

適齢診断の受診については、65才以降が対象となってきます。その中でも受診間隔が途中で変更になるため、それに気づかず未受診になるケースが非常に多いです。

①65才になった方又は65才以上で新たな運転者に選任された場合

65才に達した日以後1年以内(65才以上の者を新たに運転者として選任した場合は、選任の日から1年以内)に1回受診

①以後の受診間隔

①で適齢診断を受診した後は、75才に達するまでは3年以内ごとに1回受診

75才以降の方の受診間隔

75才に達した日以後1年以内(75才以上の者を新たに選任した場合は、選任の日から1年以内)に1回受診させ、その後1年以内ごとに1回受診させる。

3.初任運転者や事故惹起運転者に対する特別教育の実技について

初任運転者や事故惹起運転者への特別教育内の安全運転の実技は、合計20時間以上実施することが必要です。この20時間の考え方の違いにより、失敗するケースも多く見られます。

実技20時間の定義

安全運転の実技についての注意点は、合計20時間以上が全てハンドル時間であることです。
休憩時間や駐車時間等は含まれません。
合計20時間以上の実技は、ドライブレコーダー及びデジタルタコグラフによって記録し、3年間保存することが義務付けられています。

<Click>申請条件でもある安全性に対する取組状況における法令遵守事項についてはこちら

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