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貸切バス ワンマン一運行の限界距離は?昼と夜に分けて詳しく解説

1名の運転手が、一運行で運行できる距離の限界を知っていますか?この限界距離は、様々な条件や運行時間帯などにより大きく変わっていきます。今回は、この限界距離について詳しく解説していきます。

1.実車運行等の定義について

まずは、下記定義をしっかりと理解しましょう。

実車運行旅客の乗車の有無に関わらず、旅客の乗車が可能として設定した区間の運行をいい、回送運行は実車運行に含みません。
実車距離実車運行する区間の距離
一運行1人の運転者の1日の乗務のうち、回送運行を含む運転を開始してから運転を終了するまでの一連の乗務
一運行の実車距離  1人の運転者が一運行で運転する実車距離
1日の合計実車距離           1人の運転者が1日の乗務で運転する実車距離の合計
1日の考え方始業から起算して24時間を1日として考えます。
夜間ワンマン運行最初の旅客が乗車する時刻若しくは最後の旅客が降車する時刻(運転を交替する場合にあっては実車運行を開始する時刻若しくは実車運行を終了する時刻)が午前2時から午前4時までの間にあるワンマン運行又は当該時刻をまたぐワンマン運行

2.昼間ワンマン運行の一運行の実車距離について

昼間一運行

昼間ワンマン運行の一運行の実車距離は原則500㎞です。

延長するには?

以下の全てを満たした場合は、一運行の実車距離を600㎞まで延長が可能です。

①昼間ワンマン運行の実車運行区間の途中に合計1時間以上の休憩(分割する場合は、1回20分以上)を確保
②当該運行の実車距離100㎞から500㎞の間にあるいずれかの休憩地点において運行管理者又は補助者に体調等を報告(運行管理者等は、当該運転者からの体調報告の結果を必ず点呼簿に記録しておきましょう。)

昼間ワンマン運行における実車距離の延長条件について

3.夜間ワンマン運行の一運行の実車距離について

夜間一運行

夜間ワンマン運行の一運行の実車距離は原則400㎞です。

延長するには?

①又は②のいずれかと③を満たした場合は、一運行の実車距離を500㎞まで延長が可能です。

【①】
当該運行の一運行の乗務時間(当該運行の回送運行を含む乗務開始から乗務終了までの時間)が10時間以内であること。
【②】
当該運行の実車距離100㎞から400㎞までの間に運転者が身体を伸ばして仮眠することのできる施設(車両床下の仮眠施設等、リクライニングシート等の座席を含む。)において仮眠するための連続1時間以上の休憩を確保していること。
【③】
当該運行の運行直前に11時間以上の休息期間を確保していること。
運行指示書上、実車2時間ごとに20分以上の休憩を確保
当該運行の実車距離100㎞から400㎞の間にあるいずれかの休憩地点において運行管理者又は補助者に体調等を報告(運行管理者等は、当該運転者からの体調報告の結果を必ず点呼簿に記録しておきましょう。)
デジタル式運行記録計による運行管理を行うこと。
夜間ワンマン運行における実車距離の延長条件について

夜間ワンマン運行は、連続乗務回数に注意!

夜間ワンマン運行の連続乗務回数は4回(一運行の実車距離が400㎞を超える場合にあっては、2回)以内となります。

距離を延長するための条件を満たすことができなかったり、この限界距離を超える場合は交替運転者の配置が必要になってきますので注意しましょう。
<Click>交替運転者の配置料金についての取扱いに変更がありました。

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