初任運転者に対する特別な指導は、座学と安全運転の実技に分かれます。今回は、この座学と安全運転の実技について、それぞれ注意点を解説していきたいと思います。
座学における注意事項
座学
座学の内容は下記①から⑥となり、合計10時間以上実施すること
①事業用自動車の安全な運転に関する基本的事項
②事業用自動車の構造上の特性と日常点検の方法
③運行の安全及び旅客の安全を確保するために留意すべき事項
④危険の予測及び回避
⑤安全性の向上を図るための装置を備える事業用自動車の適切な運転方法
⑥ドライブレコーダーの記録を利用した運転特性の把握と是正
座学での注意点は、⑥ドライブレコーダーの記録を利用した運転特性の把握と是正についてです。 ここについては、安全運転の実技を実施した時のドライブレコーダーの記録を利用して行います。従って必然的に安全運転の実技の後に行うことになります。ですが、初任運転者に対する特別な指導を適当にやっている事業者さんでは、この⑥の座学が安全運転の実技の前に行われていることがあります。 |
安全運転の実技における注意事項
安全運転の実技
実際に運行する可能性のある経路(高速道路、坂道、隘路、市街地等)において、道路、交通及び旅客の状況並びに時間帯を踏まえ、当該運転者が実際に運転する事業用自動車と同一の車種区分の自動車を運転させ、安全な運転方法を添乗により指導する。(雪道又は夜間の運行を行う運転者にあっては、必要に応じてそれらの運行経路又は時間帯においても指導を行う必要があります。)この安全運転の実技は、合計20時間以上実施すること。
安全運転の実技についての注意点は、合計20時間以上が全てハンドル時間であることです。 休憩時間や駐車時間等は含まれません。合計20時間以上の実技は、ドライブレコーダー及びデジタルタコグラフによって記録し、3年間保存することが義務付けられています。 |