社内で異動になり新しい営業所で選任されたり、初めて選任されたりと、運行管理者が選任される状況は様々です。
今回は基本的な事項を踏まえながら、このような様々な状況で選任された場合の講習受講時期を解説していきます。
1.基本的な運行管理者の講習受講時期について
色々なシチュエーションが考えられますが、基本的には、下記①又は②のどちらに該当するかで判断します。 |
①新たに選任した運行管理者 |
②現在選任されている運行管理者 |
①新たに選任した運行管理者
新たに選任した運行管理者とは、当該事業者において初めて選任された者のことをいい、当該事業者において過去に運行管理者として選任されていた者や他の営業所で選任されていた者は、新たに選任した運行管理者に該当しません。ただし他の事業者において運行管理者として選任されていた者であっても当該事業所において運行管理者として選任されたことがなければ新たに選任した運行管理者となります。
講習受講時期 |
原則、選任された年度内(4月1日から翌年3月末まで)に受講しなければなりません。 ※年度内に予定されていた講習が全て終了している場合等のやむを得ない理由がある場合を除く。 |
②現在選任されている運行管理者
現在選任されている運行管理者は、国土交通大臣の認定を受けた講習を2年に1回受講しなければなりません。
まず、この2年はどのような基準で考えればいいかというと、最後に講習を受講した年度の翌々年度中に受ければいいということです。例えば2023年10月1日に一般講習を受講したのであれば、次回は2025年4月1日から2026年3月末日までに受講すればいいことになります。
2.講習受講時期 パターン別解説
今度は、基本的な運行管理者の講習受講時期を踏まえて、様々なパターンを見て行きましょう。
パターン①
A会社の千葉営業所で選任されていた運行管理者が異動して、東京営業所で新たに選任された場合(この運行管理者は、直近で2年に1回の一般講習を受講しているものとする。)
これは、新たに選任された運行管理者に該当しません。
例えば2023年10月1日に一般講習を受講したのであれば、次回は2025年4月1日から2026年3月末日までに受講すればいいことになります。
パターン②
A会社で過去に選任されていた運行管理者が、一度解任された後に同じ会社で再選任された場合
これは、前回講習を受講した日から次回講習を受講するまでの有効期間が経過しているかしていないかで異なります。
例えば2023年10月1日に一般講習を受講したのであれば、次回は2025年4月1日から2026年3月末日までに受講すればいいのですが、この受講期間を経過していると新たに選任された運行管理者と同じ扱いで考え、原則、選任された年度内(4月1日から翌年3月末まで)に受講する必要があります。また経過していないのであれば、有効期間内に受講すれば良いということになります。
パターン③
A会社の運行管理者として選任されており、直近の一般講習を受講した後に退職し、転職したB会社の運行管理者として選任された場合(過去にB会社で選任されたことがないこととする。)
これは、新たに選任された運行管理者に該当します。原則、選任された年度内(4月1日から翌年3月末まで)に受講する必要があります。