今回の改正については、主に酒酔い・酒気帯び運転に関連する処分基準の強化とトラック限定で勤務時間や点呼についての処分量定の引き上げになります。
1.酒酔い・酒気帯び運転に係る行政処分基準の強化(バス・タクシー・トラック共通)
飲酒運転防止に係る指導監督義務違反
酒酔い・酒気帯び運行が行われた場合において、飲酒が身体に与える影響、飲酒運転、酒気帯び運転の禁止に係る指導が未実施
初違反 | 再違反 |
100日車 | 200日車 |
飲酒運転防止に関する指導教育を徹底しましょう。
運転者への年間指導教育の中で、飲酒や薬物の影響による危険運転防止のための指導教育は必須項目であり、必ず実施しなければなりません。また、点呼時に酒気帯びの発覚や酒酔い・酒気帯び運行が発生してしまった場合は、社内全体で再発防止の指導教育を徹底する必要もあります。(指導教育時には、未実施の運転者がいないように注意しましょう。)酒酔い・酒気帯び運行が行われた場合において、このような指導教育を実施していなかった場合には、上記の処分に該当することになります。
飲酒運転防止に係る点呼実施義務違反
酒酔い・酒気帯び運行が行われた場合において、点呼が未実施
初違反 | 再違反 |
100日車 | 200日車 |
飲酒運転防止に係る点呼実施義務違反とは?
運転手の酒酔い・酒気帯び運行が発覚した場合に、その運転手に対する点呼が実施されていなかった場合の処分です。通常であれば考えられないことですが、実際にこのようなことが起こってしまっています。
もし、酒酔い・酒気帯び運行の業務が発覚して、上記の指導監督義務違反と点呼実施義務違反のいずれにも該当する場合は、初違反で300日車になります。 |
2.その他(トラックのみ)
勤務時間等告示の遵守違反
【現行】
初違反 | 再違反 | |
未遵守計5件以下 | 警告 | 10日車 |
未遵守計6件以上15件以下 | 10日車 | 20日車 |
未遵守計16件以上 | 20日車 | 40日車 |
【変更】
初違反 | 再違反 | |
未遵守計5件以下 | 警告(変更なし) | 10日車(変更なし) |
未遵守計6件以上 | 未遵守1件当たり2日車 | 未遵守1件当たり4日車 |
点呼の未実施
【現行】
初違反 | 再違反 | |
未実施19件以下 | 警告 | 10日車 |
未実施20件以上49件以下 | 10日車 | 20日車 |
未実施50件以上 | 20日車 | 40日車 |
【変更】
初違反 | 再違反 | |
未実施19件以下 | 警告(変更なし) | 10日車(変更なし) |
未実施20件以上 | 未実施1件当たり1日車 | 未実施1件当たり2日車 |