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貸切バス 花火大会等の弾丸ツアーにおけるツーマン運行の運用方法について解説します。

8月は、長岡まつり大花火大会や諏訪湖祭湖上花火大会など国内最大級の花火大会が各地で開催されます。この花火大会に合わせて、弾丸ツアーの行程を運行する事業者様も多いのではないでしょうか。今回は、その中でもよくある弾丸ツアー向けのツーマン運行の運用方法について解説したいと思います。

2人乗務の特例(ツーマン運行)とは

2人乗務の特例(ツーマン運行)について理解しましょう。

<原則>
バス運転者が同時に1台の自動車に2人以上乗務する場合であって、車両内に身体を伸ばして休息することができる設備があるときは、次のとおり、拘束時間を延長し、休息期間を短縮することができる。

当該設備がバス運転者の専用の座席として、身体を伸ばして休息できるリクライニング方式の座席が少なくとも一座席以上確保されている場合は、拘束時間を19時間まで延長し、休息期間を5時間まで短縮することができる。

<例外>
次のいずれかの要件を満たす場合、拘束時間を20時間まで延長し、休息期間を4時間まで短縮することができる。
当該設備として車両内ベッドが設けられていること。
バス運転者の休息のための措置として、<原則>の要件を満たす専用の座席を設けた上で、当該座席についてカーテン等により他の乗客からの視線を遮断する措置が講じられていること。

よくある花火大会の弾丸ツアーの行程

千葉県や神奈川県から参加する長岡まつり大花火大会バスツアーなどは、現地の渋滞や花火終了後の温泉施設での入浴サービス等の関係でかなりタイトな行程となります。そのせいで事業者様は、運転者の拘束時間や休息期間の確保に悩まされるはずです。

<例>

始業から24時間で考える1日の図

このままでは、ツーマン運行でも不可

上記の行程では、拘束時間21時間となり、終業後の休息期間5時間以上(例外4時間以上)を満たしていないので、ツーマン運行でも対応できません。

花火大会の弾丸ツアー ツーマン運行の運用方法

色々と注意点はありますが、次の図のように、1つの行程を2行程に分けることで対応することが可能となります。

<例>

ツーマン運行の運用図

1つの行程を2行程に分ける

<①8時から15時で1行程>

拘束時間:ダブルカウントも含め15時間
休息期間:6時間

<②21時から5時で1行程>

拘束時間:8時間
休息期間:16時間

2行程に分ける際の注意点

①現地での宿泊先を用意し、しっかりと休息期間を与えましょう。
②出庫前の点呼と現地到着後の点呼・現地出発前の点呼と帰庫後の点呼を実施しましょう。
③指示書・業務記録に宿泊したホテル名と住所等を記載しておきましょう。

<Click>1日の運転時間も始業から24時間以内に運転した運転時間の合計となるので注意が必要です。

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